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当山に戦前から残る数少ない建造物、秋葉大権現宝篋印塔。
本堂前向かって右手に立つ全高約2.3mの石塔で、明和7年(1770年)に建立されたものです。
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30年間境内の別の場所に移されていましたが、248年前の一札に記された場所にお戻りいただきました。

遠州(現静岡県)秋葉山(現秋葉神社・秋葉寺)を中心とした秋葉信仰は、主に火伏せ・火難除けの神として江戸時代にはお伊勢参りに次いで人気の巡礼で、関東・中部の人々を中心に盛んに参られたようです。


江戸時代は「火事と喧嘩は江戸の花」と言われるように、江戸では火事が頻繁に発生しましたが、大坂でも「妙知焼け」「大塩焼け」「新町焼け」などの大火が起こり、大阪天満宮は江戸時代に七度焼失するなど、火事は人々の生活を脅かす大きな要因でした。


当時の人々がこぞってお参りした秋葉三尺坊大権現の誓願は、

①失火と延焼と一切の火難を逃す。

②病苦と災難と一切の苦患を救う。

③生業と心願と一切の満足を与う。


お寺にお参りの際は、併せてお参りいただければと思います。


合掌


(長安寺だよりNo.46より転載)